2020年2月13日木曜日

落ち着かず。



昨日、訃報を聞いた。同じギター道場の生徒さん。年齢的にまだそういう年齢じゃない。


突然のことで、詳細はそのときわからなくて
思わず本人の携帯にメールしてしまった。今落ち着いて考えれば迷惑だったなと。
でも既読は彼と同じくらいの速さで付いた。

クラスもレッスン場所も違っていたので、しょっちゅう会うことはなかったけれど
発表会や合宿、ギター講習会やライブとか
何かしらのイベントで会うと必ず、久しぶり!元気だった?って話す感じで。

初めて会って話すようになったのは、確かギターの講習会。
私は道場に入って2~3年位経ってた頃かなあ

講習会が終わって皆まっすぐ帰って行くのが惜しくて
近くにいた人に飲みに行かない?って声をかけたのがきっかけ。

そのときの記憶では、道場歴は私より2年くらい長い先輩。

彼は、あまり大勢でつるむことなく もくもくとギターの練習に打ち込んでるという
イメージが私にはあって。親しい人から見たらまた違うのかも。

見た雰囲気は自分でもいってたけど「ザ・人見知り」。
だから、ちょっと近寄りがたいというか、話してみれば全然なのだけど
そんな雰囲気のある人でした。

それから、、人の演奏をいつも熱心に聞いている人でした。
先生方の演奏も生徒さんの演奏も。

これは本人に知っていて欲しかったから、ちゃんと後から彼には話したけど

発表会の度に 彼の演奏を聴いた後
彼のギター好きだな、あの人の演奏良かった、っていう人が
以前から何人も周りにいたんですよね。

もう辞めてしまった人も含め、度々そういうことを聞いてました。
そういう人が多いにもかかわらず、本人の耳に入らないことがもったいなくて、
ちゃんと本人に伝えていました。

彼はとっても素直に喜んでくれて それはうれしいな、って照れる彼を見て
私も嬉しかった。

合宿では夜中 何時間も話し込んだことも。
挨拶代わりにすれ違いざまにハイタッチとか


生徒と先生のライブを見に行った時
ライブは初めてなんだ、ってちょっと不安げに言ってたこと。

そのわりには一番落ち着いていて、一番自然な演奏だった。
休憩中も人が多すぎて、って言って外に出てたっけ。

人が多いところや狭苦しい場所が苦手なこと
(だから基本打ち上げには参加しない あとから知ったこと ごめんね)

昨年の春の発表会後 事情を知らず半ば無理矢理、大勢の打ち上げに連れて行ったこと

でも結果、最後までいてくれて
楽しそうに談笑しながら飲んでいたこと 

先生と仲良く千鳥足で帰って行くふたりを見送った。


秋のリサイタルではリハのときに少し話をして
私の前の席に彼がいて 背中を見ながら弾いてたこと

出番が終わって、先生のライブのとき会場に入ったら
すぐそこに彼が座っていたので、声をかけて一緒に見てたこと

途中、「飲む?」って おもむろにジャケットから銀色のボトルを取り出して
(海外で良く見るウイスキーとか強いお酒入れるヤツ)

それを飲みつつ、演奏を真剣に観ていたこと。
でもお互い会話もしながら。

結局昨年の秋が わたしにとって彼をみた最期になりました。

誰かにとってはまた違う人物として見えてるかも知れないけど
自分にとっては、とても相性の合う人 気持ちの素直な人でした。
わたしが彼につけたあだ名は「修行僧」。

敬意を込めて。


いつもなら
生きている人が納得するような通例儀式なり葬儀なり、がありますが

突然亡くなった、と聞かされても

…という気持ちが今は正直なところです。



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